2025年1月、政府はついにマイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」の利用を事実上義務化しました。しかし、それから4ヶ月経った今でも、マイナ保険証の使用率は25%前後にとどまり、まったく普及していないのが実情です。
認証精度の低さとサポートの不備
多くの国民が指摘しているのは、「顔認証やカード読み取りの認識精度が悪すぎる」ということ。受付で何度も読み取りをやり直す光景は珍しくなく、認証失敗で保険適用ができず、窓口が混乱するケースもあります。
さらに、トラブル時のサポート体制も貧弱で、現場の医療従事者からは「サポートセンターに連絡がつかない」「丸一日たっても電話がつながらない」といった声が相次いでいます。
また、国民からは以下のような声も多数上がっています。
- 「情報漏洩が心配で、マイナンバーカードを持ち歩きたくない」
- 「健康保険証が今のままで何も困っていない」
- 「マイナカードのメリットが感じられない」
こうした不安や不満が噴出しているにもかかわらず、制度だけが先行して押し付けられているのが現状です。
なぜマイナ保険証が義務化されたのか?
マイナ保険証の義務化の背景には、河野太郎氏率いるデジタル庁による「マイナンバーカード普及の失敗のツケ」があります。
2万円のマイナポイントをばらまいてもなお、マイナカード取得率が伸び悩む中、政府はその巻き返しのために、医療機関に対して「マイナ保険証の導入」を反対を押し切って半ば強制するような形で推進しました。
導入には42万円もの初期費用、さらに月1万円以上の維持費がかかりますが、その多くを医療機関が自己負担。すでに急激な物価高で経営が苦しい現場にとっては、まさに死活問題です。
そのうえ、従来の保険証は廃止の方向へ。そこには利用者の利便性や、医療の質の改善など考えられていません。結果、現場の混乱は広がる一方で、利用者も医療機関も「制度変更の被害者」となっています。
高齢者のみ「資格確認証」残存──しかし地方が反旗を翻す
政府はデジタル対応が難しい75歳以上の高齢者に限り、「資格確認証」(旧保険証)を発行するとしていました。しかし、現場を見てきた地方自治体の一部がこの方針に疑問を呈し始めています。
渋谷区や世田谷区では、全年齢を対象に資格確認証の発行を継続する方針を打ち出し、政府の方針に真っ向から反対しています。自治体が住民の声に応じて「2枚持ち」(マイナ保険証+資格確認証)を認める動きは、国の一元化政策に対する明確な「謀反」ともいえるでしょう。
最後に──「便利」より「現実」を見てほしい
本来、デジタル化は便利さと効率性を提供するものであるべきです。しかし今のマイナ保険証制度は、利便性とはかけ離れ、政府の失政を現場に押し付けているだけです。
国民や医療現場の声にもっと耳を傾け、誰もが安心して医療を受けられる制度へと、再設計する必要があるのではないでしょうか。